【メルカリ再生録③】大岡越前と、父が見ていた景色

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取引数1,600件超、悪い評価ゼロ。
一つ一つのご縁を大切にする。
それが、私の流儀です。

子どもの頃、
私は父とよくチャンネル争いをしていました。

父が観ていたのは、時代劇『大岡越前』。

私は音楽番組やバラエティが観たくて、

「また大岡越前か……」

と、正直あまり興味を持っていませんでした。

でも40代になった今、


私はメルカリでDVDボックスを少しずつ買い揃え、


その『大岡越前』を夢中で観ています。

人生って、本当に分からないものです。

■ 父は、身体が不自由だった

父は私が幼い頃に病気で倒れ、
身体が不自由になりました。

働くことも難しくなり、
母が家族を支えていました。

そんな父にとって、
『大岡越前』は特別な作品だったのかもしれません。

当時の私は、
なぜそこまで夢中になるのか理解できませんでした。

でも今なら少し分かる気がします。

■ 理不尽に立ち向かう姿

休職中、
私は会社という組織の理不尽さに押し潰されていました。

パワハラ。
否定。
不条理。

何が正しくて、
何が間違っているのか分からなくなっていました。

そんな時に観た『大岡越前』。

その中で描かれていたのは、

– 立場で判断しないこと
– 弱い人の声を聞くこと
– 決めつけないこと
– 最後まで真実を見ようとすること

でした。

私は画面を見ながら、
何度も涙が止まらなくなりました。

■ 「第三部 第3話 天下の果し合い」

特に心に残ったのが、
「第三部 第3話 天下の果し合い」です。

詳しい内容は伏せますが、
人の弱さや誇り、
そして真っ直ぐ生きることの難しさが描かれていました。

夜中、パソコンの前で一人泣きました。

こんなにも人の心を丁寧に描いた作品があったのかと。

そして思いました。

父は、この世界に何を感じながら観ていたのだろう、と。

■ 今になって分かること

子どもの頃は分からなかった。

でも、
挫折を経験した今だからこそ、
父が見ていた景色が少しだけ分かる気がしています。

身体が不自由だった父は、
きっと『大岡越前』の中に、

– 理想
– 強さ
– 優しさ
– 正しさ

を重ねていたのかもしれません。

今の私は、
そんな父の背中を思い出しながらDVDを観ています。

■ 時を超えた対話

父はもうこの世にはいません。

でも、
『大岡越前』を観ている時間だけは、
不思議と父と会話しているような感覚になります。

「あの時、チャンネル替えてごめんな」

そんなことを思いながら、
今日も私は再生ボタンを押しています。

人生には、
若い頃には理解できないものがある。

でも、
遠回りしたからこそ、
見えてくる景色もあるのだと思います。

【しめ】

昔は退屈だと思っていたものが、
人生のある時期になると、
急に胸に刺さることがあります。

年齢を重ねるって、
そういう「受け取り方」が増えていくことなのかもしれません。

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